ドラッカー「経営者の条件」

f:id:ryou0022:20210913181041j:plain


こんにちわ、ラフです。

今回はドラッカー著書「経営者の条件」を読んでみて、僕が感じたことを書いていきます。

読書はただ読むだけでは実際に頭に入ってくることはほとんど無い気がします。そこでブログを通して要約してアウトプットすることにしました。

1つの本から感じ取れることは人によって似ることはあるにしても、同じってことはまずありません。

実際にこの本を読んだ人はどのように感じたのか、それが共有できたらと思います。

ドラッカーが言うには、経営者の条件は「成果をあげることができる人」であり、また「成果をあげる能力は習得できる」とそう言ってます。

今回はその「成果をあげるためには」ということに焦点を当てて解説していきたいと思います。

 

成果をあげるための8つの習慣

ドラッカーは経営者などで成果を出すためにはカリスマ性などは必要なく、まずは「8つの習慣」が大切だと言います。

その習慣とは

  1. なされるべきことを考える
  2. 組織のことを考える
  3. アクションプランを作る
  4. 意思決定を行う
  5. コミュニケーションを行う
  6. 機会に焦点を合わせる
  7. 会議の生産性を上げる
  8. 「私は」ではなく「我々は」を考える

であり、1、2で知るべきことを知り、3〜7で成果を生み、8で組織内の全員に責任感を持たせる。

その中で

 

1.なされるべきことを考える

2.組織のことを考える

 

抑えるべきはとりあえずはこの二つで良いでしょう。

 

なされるべきことを考えるとは「何をしたいか」ではなく「生み出すべき結果」を考えるということです。

まず見につけるべき習慣は、なされるべきことを考えることである。

何をしたいかでは無いことに留意してほしい。なされるべきことを考えることが成功の秘訣である。

(P.F.ドラッカー

生み出すべき結果とは常に複数であり、その全てをやろうとしては行けません。それに優先順位をつけ、その中でも「自分はこの中で何が得意か」を絞り、それに集中する必要があります。

またこれらのことが、社長や株主といったいわゆる「トップ」のためではなく、組織にとって良いことなのかどうかで判断しなければなりません。

 

ラフ:一従業員としては、つい上の人の顔色を伺い評価をもらうためを前提として動いてしまいがちですよね。

ドラッカーは、そうではなく組織にとって良いことを常に考えて行動することでそれが結果的に、成功になると言います。当たり前のことですが、忘れがちなことでもあります。

常に意識して行動していくうちにそれが習慣となり、自然とできるようになります。

まとめると、組織が成果を出すためには何が必要かを考え、その中で自分は何が1番得意かで選別して、その一つだけに集中する。それを継続し習慣化すること。

 

汝の時間を知れ!

私の観察では、成果を上げる者は仕事からスタートしない。時間からスタートする。計画からもスタートしない。

時間が何にとられているかを明らかにすることからスタートする。(P.F.ドラッカー

成果をあげるためには、時間を記録する、整理する、まとめることが時間管理の基本となります。

特に時間の記録は、一見記録しなくても自分で把握できていると思ってしまいますが、ドラッカーは「それはまずない」と言うのです。

記憶自慢の人に時間をどう使っているかを事前にメモしてもらいそのメモを何週間か預からせてもらう。その間に実際に時間の記録をとってもらう。思っていた時間の使い方と実際の記録は似ていた試しが無いそうです。時間を有効活用するために、まず現状を正しく把握しましょう。

記録が終われば次は整理です。

  • 第一に、する必要の全くない仕事、何の成果も生まない時間の浪費である仕事を見つけ、捨てる。

全ての仕事について、全くしなかったら何が起こるかを考え、何も起こらないが答えならその仕事は直ちに辞めるべきです。

  • 第二に、他の人間でもやれることは何かを考える。

時間を記録すると、いかに重要なこと、したいことに時間が使われていないかが分かり、

それをするためには他の人にもできることは他の人にやってもらうしかありません。

  • 第3に時間の浪費となっている原因を可能な限り排除する。

人は、他人の時間をも浪費していることがあります。例えば会議です。その会議はその時間を使うだけの本当に意味のある会議でしょうか。

そうで無いなら、自分だけでなく参加者の貴重な時間も奪っていることになります。

それらを簡単に見つける方法があるとドラッカーは言います。

それは「聞くこと」です。

「あなたの仕事のためにならないことを私はしていませんか?」と定期的に聞く。最初は恐怖やプライドが邪魔してなかなか聞くことは難しいでしょう。

しかし、それをできることが、成果を上げる者の条件だと言います。

ここで1つドラッカー経験談で時間にまつわるまとめみたいな話があります。

私があった人の中で時間の管理に最も優れていたのは、私がトップマネジメントについて相談を受けていたある大手銀行の頭首である。

私は月に1度、彼に会っていた。面会時間はいつも相手指定の1時間半だった。彼はいつも準備しており、私も同じように準備していた。

話はいつも一つに絞っていた。部屋に通されて1時間半、彼は決まってドアのところで握手をしながら、さようならを言った。

1年程して、

「なぜいつも1時間半なのですか?」

と聞いたところ、

「簡単なことです。私の注意力は1時間半しか持たないからです。それ以上同じ問題に取り組んでいると、同じことを繰り返し始めます。しかし1時間半より短いと、重要な問題に取り組めません。話していることの意味がわかるところまで行けません」

との答えだった。

月に1度の1時間半の面会の間、電話がかかってきたことや秘書が顔を出して客が来たと告げたことは1度もなかった。

言うまでもなくこの頭首は、他の有能なエグゼクティブ(管理職)が会議漬けの1ヶ月で得るよりも遥かに多くのものを、この月1回の私との面会で手に入れていたと思う。

 

ラフ:時間は大切な資源です。時間を管理できなければ何も管理できません。その上、時間を分析することで何が1番重要であるかも知ることができます。

まずは、自分の1日のスケジュールを記録し、その中で自分の目的としている物に何の役にも立たないものを排除しましょう。

そして空いた時間に重要なことを入れていく。巷でよく聞く、「時間を無駄にするな。時間を大切にしろ」の本質はまさにこれでしょう。

僕もコロナで仕事が止まっていて1日中家にいる中で、どう過ごしていたかを時間を記録しました。楽してましたね。

そして自分の目的にあったスケジュールに変更したのでBefore Afterで載せます。

Before

f:id:ryou0022:20210913163929p:image

After

f:id:ryou0022:20210913164030p:image

「成功」を目指すならばこれくらいして当然です。今、時間をとても有効に使えているなと実感してきています。

ただ、「頑張ろう」ではなくて

そのための時間の使い方をちゃんと計画することで、より「頑張れる」のだと思いました。

 

 

貢献へのコミットメント

貢献に焦点を合わせることが、仕事の内容、水準、影響力において、あるいか上司、同僚、部下との関係において、

さらには会議や報告の利用において成果を上げる鍵である。

(P.F.ドラッカー

ほとんどの人が成果ではなく努力に焦点を合わせる。組織や上司が自分にしてくれることを気にする。

そして何よりも自分が持つべき権限を気にする。その結果、本当の成果を上げれないでいます。

どのような貢献ができるかを自問しなければ、目標を低く設定してしまうばかりではなく間違った目標を設定してしまいます。

またその目標は1つにする必要があります。なぜなら、組織は方向性を持たなければ、混乱し、麻痺し、破壊されるからです。

1つの会社が複数の目標を持ち、それによって事業の運営が引き裂かれ、板挟みになり全く成果が上がらなかったという例は少なくありません。

組織内のみんなが「1つの目標に最高の貢献ができているか」を常に考えるようになれば、自ずと成果は上がってくるはずです。

 

 

強みによる人事

人に成果を上げさせるには「自分とうまくいっているか」を考えてはならない。

「いかなる貢献ができるか」を問わなければならない。「何ができないか」を考えてもならない。

「何を非常によくできるか」を考えなければならない。

(P.F.ドラッカー

自分が人事を決めることがあるとすれば、その人ができないことを割り出し結局無難なところに配置してしまいそうです。失敗したく無いから。

それでも組織が成り立つことも多くあります。しかしそれでは、凡庸な組織となり成果を上げることはできないとドラッカーは言っています。

人の弱みに焦点を当て人事するということは、できないこと、弱み、障害だけを手にすることになります。

人の強みを生かして人事を行う。一見簡単そうです。しかしそれができていない。

なぜできていないか。

その理由は、目の前の人事が人の配置ではなく仕事の配置として現れているからだそうです。

したがって、順序として「この仕事には誰が適任か」からスタートしてしまいます。

そうなると、最も無難な人を探すという間違った道をとりやすくなります。

そうではなく、成果を上げるためにはその仕事に対して強みを持つ者を探し、卓越性を求めた人事を行わなければなりません。

また、「手放せない、いなくては困る」といった声には耳を貸してはいけないみたいです。

ある人が「欠くことができない」という理由は3つしかなく、それは

1、その人が無能でありかばってあげる必要がある場合

2、弱い上司を支えるために、その人の強みを使っている場合

3、重要な問題を隠すため、その人の強みを使っている場合

いずれに場合であってもその人を直ちに移動させる必要があります。じゃないと、その人の強みを壊してしまうからです。

 

ラフ:まず大前提として、良い人事をするためにはその人の強みを理解する必要がありますね。そのためには日々のコミュニケーションが大事になってきます。

それすらもできていない人が、その人の本当の強みがわかるはずもありません。それはいきなりできるものでもないと思います。

いざ、昇進しいきなり人事を任されてこれができていないと失敗するのは明白です。日頃から、人の粗探しではなく強みを見ることを心がけると良いですね。

 

 

最後に

これまでドラッカー著書「経営者の条件」から

成果をあげるために必要なことに焦点を当て僕が大事だと思うことを書きました。

本のタイトルは「経営者」となっていますが、これは経営者でなくても言えることがほとんどでした。

経営者を目指す物にとっては、「実際にそうなってからでいいや」と逃げるのではなく常に、何なら今の会社で自分が経営者になったつもりで

物事を考えてみると、それまでと全く違う仕事への取り組み方になると思います。そもそもそれができない人が経営者なんてなれるとも思えませんしね。